【チェックリスト付き】展示会出展 完全ガイドブック

BtoBビジネスにおいて、展示会への出展は有効なリード獲得手段の一つです。
新型コロナウイルス流行直後は、展示会への出展を敬遠する企業も少なくありませんでしたが、現在では十分な感染対策を行った上で出展する企業も増えています。

本記事では、展示会出展で必要な準備等をマニュアル形式で紹介しています。展示会は出展申し込みから会期当日まで準備する事項が多いため、出展される際は本マニュアルをぜひご活用ください。
また、展示会出展用のチェックリストもご用意していますので、併せてぜひダウンロードしてください。

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展示会出展の全体の流れ

展示会では主に全体設計・ブース造作・配布物やその他準備・会期中の運営・会期後フォローの5フェーズに分けることができます。
ただし、特に会期前までの事前準備では物事を同時に進めなければいけないことも多いので、管理をしっかり行う必要があります。何をいつまでに準備しなければならないのか、チェックリストにリストアップして、しっかり進捗管理を行うことをおすすめします。

展示会出展の全体の流れ

全体設計・企画

展示会に出展するには、まずは出展コストに対しての売上目標や、目標達成に必要な新規顧客(名刺)数、展示会のターゲット層等、全体設計を決めていく必要があります。
最初に全体設計をすることで「達成に向けて何が必要か」「どんなアクションを起こさないといけないか」が明確になるからです。
また、全体設計後は関係者に共有しておくことで、作業を分担した時に同じ目的・目標を軸に遂行することができます。

展示会の詳細確認

主催者・展示会ごとに会期までの提出物やブースの装飾の自由度、スタッフの配置人数の制限など、ルールが細かく決められています。多くの展示会では運営マニュアルが用意されているため、準備に入る前に詳細の確認を漏れなく行いましょう。
事前に詳細確認を行うことで安心して準備に取り組めるようになります。

出展目的・目標の設定

①出展目的は主に4種類

展示会に出展する目的は、主に下記の4つに分類できます。
来場者にどう訴求するかは出展目的によって異なってくるため、以下を参考に目的を定めましょう。

出展目的 来場者への訴求内容
認知度 多くの方に自社・製品・サービスを知ってもらいたい
リードの量 見込みの度合いを問わず、とにかく多くのリード(名刺)を獲得したい
リードの質 見込みのあるリードを中心に獲得したい
商談数 その場で商談して、直近の案件を増やしたい

②ターゲット・ペルソナ設定

目標を決めたら、次はターゲットとペルソナを設定しましょう。
ここでのターゲットとはリード獲得したい企業の条件、ペルソナは人物条件をのことを指します。
以下は一般的なターゲットとペルソナの条件例です。

ターゲットとペルソナの条件例

企業によっては、これらの条件では該当しない可能性もあるため、自社が求める顧客条件を明らかにしておきましょう。
事前にターゲット・ペルソナを決めておくことで、下記のようなメリットが生まれます。

  • どのようなデザイン・キャッチコピーが良いのか決められる。
  • ターゲットに刺さるトークを用意できる。
  • 会期中の来場者がターゲットに該当するかの判断ができる。

③目標設定

展示会の費用対効果を測定するための指標として、予算に対しての名刺の獲得枚数や、商談件数など、具体的な目標を設定しましょう。
目標設定のポイントは、過去のアポイント獲得率や受注率などから逆算して目標数値を算出することです。

受注目標数値から必要な名刺枚数を逆算できます

また、受注目標を設定する際に「展示会後2〜3ヶ月で達成したい短期の受注目標」と「1年かけて達成する長期の受注目標」を設定することで、展示会の成果測定がより正確にできるようになります。

④出展製品とキャッチコピー

自社サービスや製品が複数ある場合は、どの商材で出展するのかを決めましょう。
来場者から見てどのような製品を紹介しているのか分かりやすくすることで、名刺交換や商談の機会が格段と変わってきます。

また、製品を紹介するキャッチコピーも決めましょう。キャッチコピーを決めるうえで重要なことは、製品を利用することで顧客がどのような体験を得られるのかを分かる内容にすることです。
機能の紹介をキャッチコピーにしている企業をよく見かけますが、来場者の多くは製品を導入したときにどんな体験ができるのかを知りたいと思って来場されます。
したがって、”体験”をベースに理解しやすいキャッチコピーを制作することが、製品理解にあたり最も重要なポイントです。

リード獲得から受注までの流れ

リード獲得してからのアフターフォロー・商談獲得・受注獲得までの流れを決めておきましょう。
アフターフォローは、来場者の記憶があるうちにアプローチをすると、良い反応が見込めます。1日が終わったらすぐに来場に対するお礼の連絡ができるように、誰がどの顧客を、いつ、どのようにフォローするのかなどを事前に決めておきましょう。
また、展示会ではすぐに商談や受注獲得に繋がるケースは多くありません。そのため、インサイドセールスからのアプローチやメルマガ配信などを通じて顧客の興味関心を高める、ナーチャリングシナリオをあらかじめ作成しておきましょう。

ブース装飾

展示会に出展する際は、あらかじめデザインが決まったブースをレンタルできるパターンと、ゼロベースからブースデザインなどを制作する必要があるパターンの2種類に分けられます。
ゼロベースで制作する場合は、どのようなブースを作るべきかは業種や企業によって求められるデザインが異なってくるため、前章で決めた「ターゲット企業・ペルソナ」に刺さるモノをイメージしながら企画していきましょう。
また、多くの企業が外部のブース施工会社に発注しています。デザインが浮かばない場合は、プロのノウハウを参考に決めていくことも一つの手段です。

さらに装飾だけでなく、インターネット工事や電気工事などの申請も必要になってくることがあるため、展示会の規定を確認し、何を申請しなければいけないのか事前に把握しておきましょう。

2022年4月に出展した当社(SALES ROBOTICS)のブース※参考:2022年4月に出展した当社(SALES ROBOTICS)のブース

配布物

配布物の決定

展示会ではより自社の製品を魅力的に伝えられ、なおかつ名刺獲得に繋がりそうな配布物を用意します。
配布物は何をどれくらい用意するかによって、展示会の成果に大きく影響します。配布物にはチラシ・パンフレットなどの印刷物や、ロゴが入った筆記用具・日用品などのノベルティがよく挙げられます。

認知度や製品理解など、顧客の温度感がそれぞれ異なるため、どの階層にも刺さりやすいような配布物を作成する必要があります。
一般的に、展示会での配布物は以下の3種類の目的に分けられます。

配布物制作目的 配布物例
1.集客用 目に留まるチラシや手に取りたくなるノベルティなど
2.説明用 製品の詳細がよくわかるパンフレットなど
3.ロイヤリティ向上用 企業ロゴが入ったマグカップなど

集客用の配布物

展示会では通行人にいかに「足を止めてもらうか」「興味を持ってもらうか」が重要です。集客用の配布物を用意することで、出展の目的を名刺獲得としている場合は、特に効果が期待できます。
主な集客用の配布物として用意されるものは「ノベルティ」と「チラシ」です。
それぞれについて、以下で解説します。

ノベルティ

ノベルティとは、社名や製品のロゴなどが印刷されたグッズのことです。例えば、ボールペンや付箋、トートバックなどが挙げられます。
展示会では、ノベルティを無料配布して商品と交換で名刺をいただく、といった流れで活用するパターンが一般的です。
集客用のノベルティを制作するときは、ペルソナに興味を持ってもらえそうなグッズを選定しましょう。

チラシ

ブースの前を通る通行人の目を惹くためには、チラシも有効な配布物の1つです。ただし、この場合は通常の製品チラシなどではなく、展示会専用の目に止まりやすいチラシの制作が必要になってきます。パッと一目見て明らかなメリットがわかるなど、魅力的に感じるチラシを配ることで更なる集客へと繋がります。
以下で、展示会用のチラシを作るためのポイントを3点ご紹介します。

  • 画像や文言を工夫して表面をキャッチーな内容にする
  • 機能ではなく、導入効果・メリットを訴求する
  • 記載する内容は製品パンフレット・営業資料と線引きをする

説明用の配布物

説明用の配布物は、製品カタログなどのパンフレットを用意しましょう。

チラシと一緒にする企業も見かけますが、記載可能な情報量に限界があるため、可能であればパンフレットとして独立した配布物を用意しましょう。この配布物を作成することにより、展示会最中に興味を持ってくださった来場者に分かりやすく説明ができるだけでなく、来場者が持ち帰った後も製品情報が手元に残るというメリットがあります。

ロイヤルティ向上用の配布物

ロイヤルティとは「忠義・忠誠」などを意味しますが、ビジネス用語では「製品や企業に対する顧客の信頼や愛着心」のことを指します。
顧客ロイヤルティを向上させるためには、ノベルティを用意することをおすすめします。先ほどの集客用のノベルティとは異なり、タンブラーやポーチなど、もらったら嬉しいグッズや使い続けられる商品をチョイスしましょう。
費用面での負担が大きくはなりますが、その分顧客の満足度向上に期待できます。

その他の準備

事前告知

展示会に出展する旨を告知し、集客を行いましょう。
事前告知・案内をしておくことによって、展示会当日により温度感の高い顧客に来てもらいやすくなります。
見込みの高い顧客に対しては、招待状を送るのもひとつの手です。現在は、郵送だけでなくインターネット上でも気軽に招待状を送付できる場合もあるため、顧客に合った案内を行っていきましょう。
主な事前告知の手法は以下になります。

▼出展の告知方法

  • 招待状
  • コーポレートサイト等の自社Webサイト
  • 各種SNS
  • メールマガジン
  • 展示会出展製品サイト(ある場合)

持ち物リスト

持ち物リストは、「事前配送するもの」と「当日持参していくもの」の2つに分けてリストアップしていきます。
特に「事前配送するもの」に関しては、名刺やデモ機との変換ケーブル、延長コードといった備品が忘れやすいため、念入りにチェックして当日に不具合のないようにしましょう。

ユニフォームの作成

当日の服装は企業によって様々です。
特に、展示会用のユニフォームを作成すると、会場に統一感を持たせるだけでなく、企業ロゴや製品ロゴを他の人にも見てもらえる機会が増えるため、認知手法としてのメリットがあります。
ユニフォームを作成する場合は、事前に必要人数を算出し、製作会社を選定した上でデザインを決めていきます。
作成する際は、業者によって製品や納期、支払い方法などが異なるため、余裕を持って1ヶ月前には取り組むようにしましょう。

コンパニオンや実演者の手配

より多くの見込み顧客を獲得したいのであれば、コンパニオンを雇うことも視野に入れてみましょう。
ブース造作会社によっては、実演販売者などの手配も可能なため、一度相談してみるのも良いでしょう。

他部署との連携

当日の対応を他部署にも依頼する場合は、事前共有を通じてイベントに対しての共通認識を持てるようにしましょう。
以下に、事前共有する項目の一例をご紹介します。

  • 展示会概要
  • 目標の数値
  • ブースデザインやレイアウト
  • 当日の運用方法
  • 当日の持ち物や服装 など

特に、展示会経験が浅い人をアサインする場合は、顧客対応のロールプレイングなど、練習を重ねておくと安心です。
また、展示会1-2日前には改めて持ち物や当日の集合時間など、重要事項のリマインドを行っておきましょう。

会期中の展示会運営チェックリスト

前日確認

展示会出展の担当者は前日には会場に訪れ、以下項目をチェックしましょう。

  • 予定通りの装飾、設営になっているか
  • 商談スペースは用意されているか
  • 荷物は搬入されているか
  • 有線LANやWifiなど、通信環境には問題がないか
  • (モニターなどを設置した場合)画面や動作は問題ないか
  • (控室を設置した場合)控室の中は動きやすくなっているか

また、前日確認の際には、会期初日の朝からすぐに顧客対応ができるような状態になっていることが、最も望ましいです。チラシやパンフレット、アンケートなどを棚に配置するなども事前に行っておきましょう。

名刺管理

名刺を獲得したら、その場でスプレッドシートやExcelファイルに情報を記載していきます。
入力するべき情報は以下になります。

  • 氏名
  • 会社名
  • 獲得した日時
  • 名刺ランク
  • (会話をしたら)メモ

名刺ランクにはそれぞれ「検討」「情報収集」「見込み高」「見込み低」など、貴社の基準に合わせたものを記載しておくと、CRMに取り込む前でも優先順位ごとにスムーズにアフターフォローをすることができます。

また、名刺管理において重要なことが、目標数値への達成率です。
午前・午後でどのくらいの名刺を獲得できたのか集計しましょう。
集計後は顧客対応しているスタッフに対し、進捗や今後の対応策などを共有することでその後の活動により効果的です。
チェックリストの「6.獲得名刺記載シート」を活用することで、上記の確認作業が容易になります。

展示会内でのイベントのチェック

展示会によっては、会場にてセミナーを行っている場合もあります。そういったイベントがある際は、セミナー後に人流が急増することもありえるため、ブース対応の人数を確保するなどの対策が取れるよう、入念にチェックしておきましょう。

会期後のフォロー

展示会では、会期中だけでなく、会期後のフォローの速さや情報の正確さが重要です。
顧客の温度感が高いうちに、フォローを行うようにしましょう。

名刺のデータ化

獲得した名刺情報を一括で管理するために、展示会で交換した名刺をスキャンしてデータ化します。その際、データ化された情報が間違っていないか、必ずチェックを行いましょう。
特に社名や名前、連絡先が間違っていないかは入念にチェックするようにしましょう。

アフターフォロー

展示会中にチェックシート等で記載した名刺ごとのランクを確認し、優先度が高い順からアフターフォローを行っていきましょう。
主なアフターフォローの手段としては、以下が挙げられます。

  • 商談日程付きお礼メール
  • インサイドセールス
  • メールマガジンの配信

アフターフォローは早ければ早いほど効果的です。その日のうちにお礼メールを送り、翌週にはインサイドセールスでのアプローチをするなど、記憶が新しいうちに迅速に行えるようにしましょう。

振り返りの実施

展示会フォロー作業が落ち着いたら、次回以降の展示会実施に向けて、振り返りを行います。
振り返るべき項目は以下の通りです。

  • 目標数値を達成できたか
  • 準備段階に問題はなかったか
  • ブースの造作や、配布物はどうだったか
  • 当日の運営はどうだったか
  • アフターフォローまでの流れはスムーズだったか
  • うまくいった点、反省が必要な点 など

次回の展示会の質を高めるためにも、展示会に関わった全ての人にフィードバックをもらい、改善していきましょう。

まとめ

展示会の会期前から会期後までの段取りをご紹介してまいりました。
「思った以上にやることが多いな」と感じている方が多いのではないでしょうか。展示会への出展は、準備期間を含めると数ヶ月に渡ります。展示会を成功させるためにも、展示会チェックリストなどを活用しながらスケジュールをしっかり管理し、抜け漏れのないようしっかり進めて行きましょう。
展示会チェックリストはこちらから無料ダウンロードいただけます。

スマタイロゴ

Written by...スマタイ編集部

スマタイの記事を制作している編集部です。
不定期でマーケティング、インサイドセールス、営業支援に関する最新の情報を発信していきます。

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