BDRとSDRの違いとは?分類や導入のポイントを解説

インサイドセールスとは、元々広い国土を誇る米国や複数国境を越える必要のある欧州地域などで活性化したものであり、電話、メール、ビデオ会議システム等を用いて顧客とのコミュニケーションを行う内勤の営業手法です。
インサイドセールスをさらに組織として、効率的に実施する方法として「BDR」「SDR」という役割分担があります。
本コラムでは、これらの違いについて解説していきます。

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BDR・SDRとは?

インサイドセールスの役割を細分化した時にBDRとSDRの手法に分かれます。それぞれの特徴を理解した上で最適な配置をすることが営業活動の効率化に繋がります。

インサイドセールスの基礎についてはこちら
【2022最新版】インサイドセールスとは?基礎知識やメリット・特徴・役割を解説します!

BDRとは?

BDRは「Business Development Representative」の略であり、新規開拓型のインサイドセールスを指します。企業における新規開拓は避けては通れない課題であり、いかに成果を出すかが問われる内容になります。
例えば「自社のサービスを導入してくれそうな企業にアプローチをかけたいが、なかなかコンタクトできない」といった場合、BDRであればターゲット企業を狙い撃ちすることができます。但し、テレアポ、テレマのやり方ではなく、ターゲット企業に対し戦略的にアプローチすることが求められます。

SDRとは?

SDRは「Sales Development Representative」の略であり、反響型やPULL型のインサイドセールスを指します。
問い合わせや資料請求などに対し、迅速に対応することがミッションになり、サービスに関心の高い顧客に対し、適切な案内や提案が出来るかどうかが鍵になります。

BDRとSDRの違い

BDRとSDRは全く違う性質であり、隣の部署との連携方法も変わってきます。特に運用方法などは混同しがちです。
また、それぞれの適性に合った人材、ツールなどの選定によっても効果は変わります。マネジメントや研修、教育、評価基準なども組織として役割をしっかり分ける必要があるため、違いを理解できないと戦略的なインサイドセールスの実行は困難です。
そのためにも、まずは明確な違いから抑えていきましょう。

それぞれの運用のポイント

BDR運用のポイント

新規開拓が目的とはいえ、テレアポのようにやみくもにアプローチすればいいものではありません。企業規模やエリアなどのターゲットセグメントをしっかり見定める必要があります。また、それに対して自社のサービスを適切にアピールし、認知させる事ができないと効果を発揮しません。活動量も重要ですが、活動の質を高めることが成功の近道となります。

SDR運用のポイント

インバウンドのフォローを中心に行うSDRですが、必ずしも自社が求めるターゲット企業が流入してくるわけではありません。そのため、「本当にニーズがあるのか」「自社のサービスで満足いただける顧客を見極められるか」が重要な能力になってきます。顧客の問い合わせに対し、早い反応をすることで競合に走らせないようにするなど、スピード感のある活動も必要です。

ターゲット企業へのアプローチで気をつけるべきポイント

BDR戦略のポイント

SMBやエンタープライズなど企業の規模によって、戦略を変える必要があります。アウトバウンドにおけるアプローチで受付突破は最大の課題であり、場合によっては正攻法ではなく、ネットやSNSなどの情報を使いながら効率よくアプローチすることも重要になってきます。
具体的な方法として、SMBは小規模で部署が明確に別れていないケースもあり、どのような担当者に自社のサービスをアピールしたいのかを明確に伝える必要があります。また、エンタープライズの場合は営業電話自体をブロックするよう受付が教育されているケースが多く、明確に部署を特定してアプローチする必要があります。

SDR戦略のポイント

問い合わせで入ってきても逆営業であったり、ライバル企業が競合調査目的で来ている可能性がありま資料請求についても興味、情報収集レベルの流入が多く、新人営業が勉強目的で資料をダウンロードしただけのものも多く含まれます。
このように、必ずしもHOTな状態ではないリードが多く存在するため、これらをしっかり見極める事が重要です。SDRもどのような条件が当てはまれば顧客になり得るのかをアプローチ先として定義する必要があります。定義の方法のヒントは次のマーケティング方法のパートで説明します。

マーケティング方法の違い

BDRのマーケティング

STP分析を駆使することで、正しいターゲットにアプローチできるようになります。
STP分析とは、「Segmentation(市場細分化)、Targeting(狙う市場の決定)、Positioning(自社の立ち位置の明確化)」それぞれの頭文字をとったマーケティングにおける分析手法です。
セグメンテーションで市場の全体像を把握し、ターゲティングでその中から狙うべき市場を決定、ポジショニングで競合他社との位置関係を決定することで、アプローチ先を特定することができます。
また、BDRの特性上、Account Based Marketing(ABM)と呼ばれる、自社にとって有益な企業にターゲットを絞り、利益の最大化を狙うマーケティング手法との相性が良いです。

SDRのマーケティング

3C分析をし、インバウンドで自社が求めるリードが流入できる仕組みを構築できているかを意識することが非常に大切です。
3C分析とは「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取った、マーケティングにおける環境分析のフレームワークであり、自社を取り巻く業界環境整理に有効です。顧客が求める価値と自社が提供する価値が一致し、競合他社が提供する価値には無いものをバリュープロポジションといいます。
SDRは、アプローチ先がバリュープロポジションに該当したリードかどうかをしっかり見極めることが重要です。

BDRと親和性の高いABM

前述の通りABMとは、アプローチ対象をリード(個人)ではなく、アカウント(企業)単位で考えるマーケティング手法です。つまり、企業ごとに狙いを定めて戦略を考えるため、自社のサービスを導入してくれそうな企業にダイレクトにアプローチするBDRと親和性が非常に高いです。

ABMについて以下で解説しています。
徹底解説!ABM(アカウントベースドマーケティング)とは?

BDRを効率よく進めるためのABM活用法

ABMではターゲットアカウントに集中してアプローチできるので、ターゲット外の企業を排除し、効率的に新規開拓を実施することができます。
ターゲット企業を洗い出すには、SFA、CRMを活用して既存顧客のデータを分析し、企業属性・規模、受注実績、継続契約実績などの定量情報を集めます。そして、それらの情報から自社の売上や利益に貢献してくれそうな企業を優良ターゲットとして絞り込みます。
このように「顧客が継続的に取引をすることによって、いかに利益をもたらしてくれるか」という考え方を、顧客生涯価値またはLTV(Life Time Value)と呼びます。優良企業か否かを考えるうえで既存顧客をベースに勝ちパターンを見つけ、ターゲットも近しいレンジで絞り込むことが重要になります。

また、キーマンと特徴、顧客からのフィードバック内容などの定性情報を駆使することも重要です。ABMでアカウントを特定したら、事業計画や組織図などの情報を入手して組織形態に合わせたアプローチの戦略を立てたり、キーパーソンを把握して進めることで、ひとつの企業でも複数のコンタクトポイントを作ることが可能となります。キーパーソンを把握したらそこから、アップセル/クロスセルの可能性がないかも考えていきます。
これらの手法をアカウントプランと呼び、顧客別に営業活動の基本構想を立てること、つまり「どのようにソリューション営業を推進するのか」という概念です。アカウントプランを作成することでBDRの戦略シナリオが立てやすくなります。

ABM戦略をBDRに有効的に活用するためには、自社にとって有益な顧客の視点でストーリーを作り、適切に情報を発信していくことを意識しましょう。

 

BDR・SDR導入時に気を付けたいポイント

インサイドセールスを成功させるには、BDRやSDRなど役割を決める人的な配置と、使用するルールの選択が重要な要素となります。

導入の目的を明確にする

自社の弱点を明確にしてから、BDRを強化すべきか、SDRを強化すべきかを明確にし、まずは足りない要素から導入することをお勧めします。それぞれ求められるスキルも違うので、やみくもに全てが対応出来るようにと人を多くアサインしても、機能しなければ何の意味もありません。
BDRやSDRは、それぞれどのような課題を抱えている時に導入すべきなのか、以下にまとめます。

  • ■BDRを導入した方が良い例
    ・問い合わせの流入数が少なくダイレクトにリードを獲得したい
    ・イベントや展示会では集まりにくいターゲットに対して直接アプローチしたい
    ・自社のサービスに親和性の高い企業を分析、特定してダイレクトにアプローチをしたい
  • ■SDRを導入した方が良い例
    ・問い合わせがある程度多く、タイムリーなアプローチをしたい
    ・リードのフォローに専念するスタッフをアサインし丁寧に情報を取りたい
    ・休眠顧客や失注商談の掘り起こしをしたい

KPI設定

最終的には受注から逆算して、商談数、必要リード数、必要ターゲット数などを割り出した上でKPIを設定します。会社によってそれぞれの転換率は異なるので、仮説・検証を繰り返しながらしっかりと目標設定することでインサイドセールスは成功しやすくなります。

部門間の連携

各部門の役割を確認していきましょう。
マーケティング部門は売れる仕組み作りを担っており、WEBサイトや展示会でリードを獲得して、営業部門に引き渡すことがミッションです。
フィールドセールス部門は提案・成約に集中し、自社の売上を最大化することがミッションです。
BDRやSDRを行うインサイドセールスはマーケティング部門とフィールドセールス部門の橋渡しの役割を担っています。そのため、マーケティング部門からはリードの供給、そしてフィールドセールスが満足するSQLを創出するために相互コミュニケーションを取りながら連携をしっかりととることがミッションとなります。
以下からは具体的な連携方法をご紹介します。

次の部門へトスアップするリードの定義

MQL(マーケティング部門がインサイドセールス・営業部門に渡すべきと判断するリード)や、SQL(案件化されフィールドセールスがフォローすべきリード)などを定義しましょう。マーケティングからインサイドセールス、インサイドセールスからフィールドセールスにそれぞれ引き渡すルールを決めることが重要です。
ルールは前述の通り、部門間で共通言語を設定する必要があります。

・BDRにおけるトスアップの定義
個人情報の獲得、継続的営業連絡の許諾を得てSDRに渡せる状態(リード)

・SDRにおけるトスアップの定義
リードクオリフィケーション(購入可能性の高い見込み顧客を選別)したものでフィールドセールスに渡せる状態

部門間でのフィードバックMTGの設定

ツールで定量的なデータ連携や各部門から定性的な情報をフィードバックするミーティングを設定して部門間のコミュニケーションを取ります。ミーティングはできるだけ定期的に実施することと、ミーティングの目的、ゴールを明確にすることが重要です。

SFAなどのツールを導入する

ここまで述べた部門間連携、KPI設定いずれもツールを活用しなければ、すべて「点」での管理となり、効果を最大化する事は難しくなります。MAによりリードの管理、SFAによりインサイドセールスのプロセスを管理、CRMにより顧客生涯価値や、ABMにおけるアカウントの情報をしっかり入力しながら、定性情報、定量情報それぞれを管理し、部門間で情報を共有、連携することが重要です。

まとめ

営業活動の分業化がフィールドセールスとインサイドセールスの棲み分けであるならば、インサイドセールスの分業化がBDR、SDRに該当します。効率的に物事を進めるためには、目的やタスクを明確にして分けて役割分担をし、それらをツールで管理することが成功のカギになります。必要な人材もその用途に併せて要件定義して進めることも重要です。それぞれの企業にあったBDR、SDRを最適に配置することがインサイドセールスの成功に繋がります。

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Written by...スマタイ編集部

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