【2022最新版】インサイドセールスとは?基礎知識やメリット・特徴・役割を解説します!

今、営業手法の一つとして、「インサイドセールス」が大いに注目されており、興味のある方も多いと思います。
しかし、その意味や特徴を正確に理解している方は少ないかもしれません。
そこで本コラムでは、「インサイドセールスとは何か」ということや、需要が高まっている背景など、インサイドセールスの概要をご紹介します。

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インサイドセールスとは~フィールドセールスとの違いや立ち上げの基礎知識

インサイドセールスとは

「インサイドセールス」とは、これまで営業マンが行っていた営業活動のうち、外回りとは異なる“非対面”の手段である「電話・Eメール・DM」などを用いて、顧客や見込み客との接触を行う、いわゆる内勤営業のことです。
国土が広く、全ての取引先をまわることが難しいアメリカでは、電話営業が活発であり、その部門の事をインサイドセールスと称していました。

フィールドセールスとの違い

インサイドセールスとフィールドセールスでは、移動効率が全く異なります。
フィールドセールスでは、営業担当が直接顧客とやり取りを行うことで信頼関係の構築ができるなど様々なメリットもあります。
一方で、顧客を訪問して実際に商談を行うことが出来ても、顧客がまだ購入フェーズではなかったり、そもそもターゲットではなかったということも起こり得ました。
インサイドセールスでは、まず見込み顧客に”非対面”の方法で情報提供や情報収集を行い、
興味関心の高い見込み顧客を見つけることができるので、無駄な訪問を削減することができます。

営業の分業化

インサイドセールスとフィールドセールスでは、ミッションが大きく異なります。
受注の最終局面、顧客と深いリレーションシップを築き、プレゼンテーションをしたり、価格交渉などを進めるにはやはり電話やメールよりも対面方式が望ましく、そのミッションは多くの場合フィールドセールスが担います。
一方、情報提供したり、情報収集を行って興味のレベルを推し量るのが主なミッションとなる場合、電話やメール・DMなどを用いて顧客アプローチ可能ですので、これらはインサイドセールスが担います。
これらの業務を別々の部署やチームに割り当てること、これが営業の分業化です。

下図は、セールスプロセスを細分化したものですが、インサイドセールスは、具体的には「訪問する必要がある営業活動」以外のすべてを担うことが可能です。

【参考】
インサイドセールスとフィールドセールス~それぞれの役割

インサイドセールスの役割は、ターゲットを選定した後、営業新規リストを作成し、トークスクリプトを構築して電話をかけ、アポイントを獲得するまでの一連の業務を実施し、顧客企業のキーマンを把握していくことにあります。

集まったリストのうち、見込み確度の高い企業のみを訪問営業に引き継ぐことで、営業マンは、確度の高いターゲットにのみ集中して受注活動に取り組むことができます。営業マンによる訪問営業は、「インサイドセールス」と対比し、「フィールドセールス」と呼ばれます。また、受注に至った後も、インサイドセールスはフォローを続け、追加売上のために活動を続けます。

ここでよく疑問として挙がるのが「テレアポとの違い」です。
テレアポとインサイドセールスは①目的②成果指標③時間軸の3つの観点で比較するとその違いが分かりやすいです。
例えば①目的において、インサイドセールスの目的は「見込客の育成」にありますが、テレアポの目的は「アポ獲得」にあります。
その他②成果指標③時間軸についても以下「インサイドセールスとテレアポの違いとは」でご紹介していますので、是非ご覧ください。

>インサイドセールスとテレアポの違いとは

インサイドセールスのメリットデメリット

インサイドセールスにはこのようなメリットはもちろん、デメリットもあります。それぞれについて解説していきます。

メリット

●営業マンが受注活動に集中して取り組むことができる
インサイドセールスでは、リードの意欲が高まった段階でフィールドセールスに対して引き渡します。そのため営業マンは、確度の高いリードのみに集中して受注活動に取り組むことができます。それぞれの職務領域に集中できるため、全体が効率化し、成果にもつながりやすくなります。

【参考】
インサイドセールスとテレアポの違いとは

●人員不足でも営業活動の結果が出せる
数勝負で営業マンを投入し、ひたすら訪問営業していた従来の営業活動も、インサイドセールスを導入することにより、少ない人員でリードを育成した後、確度の高いリードに絞って訪問し受注する流れができます。つまり人員リソースが足りない企業にこそインサイドセールスは有効です。

●業務の標準化により属人化を防止できる
従来の飛び込み営業のように、0(ゼロ)から関係を築く営業手法は、営業の勘やコツ、モチベーションなどが重要視されており、属人的なものになりがちでした。しかし人の交代が難しい、スキルに格差が生じるなどの理由から、古くから課題となっていました。このような中、インサイドセールスを導入することにより、見込み客の育成業務などが標準化され、属人化の解消と予防につながると考えられます。

●営業管理が容易になる
インサイドセールスでは必ずログを残すため、「過去にどんなやりとりをしたのか分からない」「同じ顧客に同じ内容で二度もアプローチしてしまった」などの問題が解消されます。組織的にみても、営業管理が容易になるメリットもあります。

●一気通貫の売り上げ予測を立てられる
インサイドセールスが行う業務範囲はマーケティングオートメーション、フィールドセールスが行う業務範囲はSFA(営業支援ツール)へ、それぞれ活動ログを残すことで、それぞれの活動ログを連携させて営業業務全体をデータで把握することができるようになります。
つまり見込み客の認知から育成、受注に至る一連の過程を、一気通貫で数値分析することができます。このデータを活かせば、半年~1年先の売上予測を月次で立てることも可能になります。

【参考】
インサイドセールスのメリットと効果~ログ蓄積と分析で商談数・精度が向上!

●訪問営業のコスト減につながる
従来の飛び込み営業や見込み客とのコミュニケーションのための訪問営業では、そのすべてが受注につながるわけではなかったため、移動や出張の経費、接待費などに無駄が発生する課題がありました。インサイドセールスではこうしたコストの無駄も省くことができます。

【参考】
インサイドセールスを始めるために役立つツール

デメリット

●インサイドセールスの経験知とノウハウが必要
インサイドセールスを導入し、営業を分業しても、これまでの営業マンの受注や成約に至るコツや経験値は引き続き生かすことができます。しかし見込み客の育成段階においては、従来のノウハウとはまったく異なるインサイドセールスの経験値からくるノウハウを活用しないことには、成果を出すことはむずかしくなります。
まったくの初めての導入の場合、これまでの営業知識は通用しないことが多いことから、インサイドセールスの知識とノウハウが必要になります。

【参考】
インサイドセールス~失敗事例から学ぶ成功のプロセス

●情報共有が欠かせない
これまで営業マンが1人で行っていたことを分業化するわけですから、インサイドセールスとフィールドセールスの間で情報共有をしっかりと行うことのできる仕組みづくりが欠かせません。コミュニケーション不足はインサイドセールス導入のよくある失敗要因にもなってしまいます。
またリードをマーケティング部門から受け取るインサイドセールスの担当者は、マーケティング部門との連携も必要になります。

●リードの数が増えるとシステム導入も必要
精度の高い顧客発掘に役立つシステムを利用する必要もあるでしょう。例えば、顧客管理システムや営業支援システムなどの分析ツールの利用や、自社のWebサイトのアクセスや閲覧履歴の分析の活用などが考えられます。

インサイドセールスの需要が増している背景

インサイドセールスは近年、需要が高まっています。その背景としては、主に次の4つが考えられます。

新規顧客開拓の重要性が増している

日本国内では市場成長が鈍化したことなどから、多くの企業において、既存顧客からの追加・継続売上や、アップセル・クロスセルがむずかしい状況なっています。
これにより新規顧客開拓の重要性が高まっており、その手段の一つとしてインサイドセールスが注目されています。

少子高齢化により営業リソースが不足

少子高齢化が進み、若年層の人材不足が叫ばれる中、多くの企業が営業リソースの確保に苦慮しています。特に採用コストの増大や、即戦力になる人材確保は大きな課題となっています。その点、少ないリソースで営業活動が行えるインサイドセールスは、人材不足をカバーすることが期待できます。

営業組織に求められる業務効率化&分業化

営業組織は常に“体質改善”が求められています。「コスト削減」を意識し、「業務効率化」を実施して費用対効果を高めることは急務といえます。営業を効率化し、分業化するインサイドセールスは、営業組織の体質改善の一手となり得ます。

グローバル化による企業の利益率の変動で求められる生産性向上

国内企業の収益性は、グローバル競争を背景に、長期的な低下傾向にあります。
それは製造業・非製造業などの業種や、大・中小企業などの規模を問いません。利益率低下から営業コスト低下を呼び、更なる「生産性向上」が至上命題になっています。このような中、インサイドセールスは営業コスト低減や業務効率化により、生産性向上に寄与します。

【参考】
インサイドセールスを始めるために役立つツール

インサイドセールスを含んだ組織体制イメージ

インサイドセールスを導入すると、組織全体では、次のような組織体制になります。
顧客の興味関心度合いは4段階に分かれ、それぞれの対応を、マーケティング、インサイドセールス、訪問営業で分業します。

マーケティングの役割

顧客にとっては「認知」の段階です。広告やWEBサイト、Eメールなどのマーケティング施策を通して、リードジェネレーション及びリードナーチャリングを行い、個人情報のリストを収集します。

インサイドセールスの役割

自社商材に「興味・関心」を示した見込み企業をホワイトリストから抽出し、高確度リードは営業担当に渡します。その他はターゲットリストに加え、電話を中心とした内勤営業手法でアプローチします。「比較・検討」段階では必要な情報提供などを行いながら育成し、案件創出を目指します。

訪問営業(フィールドセールス)の役割

インサイドセールスが見込み顧客を育成し、案件化に至ったら、リードが営業部門へと渡されます。営業部門は、この購入段階に至った顧客に注力し、訪問、商談、受注、納品、フォローといった一連の営業活動を通して活動します。継続してフォローすることで、自社の他商材の購入「クロスセル」や、既存商材の追加機能の販売やグレードアップなどの「アップセル」を狙うことができます。
また、このインサイドセールスから訪問営業までのすべての活動履歴をデータとして残していくことで、分析や売上予測などに活かすことができるようになります。

【参考】
インサイドセールスとフィールドセールス~それぞれの役割

インサイドセールス導入の流れ

ここでは失敗しないインサイドセールス導入の流れとポイントを説明したいと思います。
インサイドセールス導入の成功のポイントになるのは、「業務オペレーション・人材・管理」すべての面で、準備フェーズと運用フェーズ両方の計画を立て、制度化・ルール化しておくことです。

目的設定・業務プロセスの設計

インサイドセールスの導入を成功させるためにまず一番に行う必要があるのが、営業プロセスを徹底して洗い出すことです。
以下のような流れで行うことがオススメです。

①営業活動のプロセスの洗い出し
②営業マンとインサイドセールスチームの活動のすみわけ
③インサイドセールスチーム構築
④営業マンの業務をインサイドセールスチームに移行
⑤組織全体へのアナウンス

詳細はインサイドセールス導入・運用を成功に導く3つのポイントをご覧ください。

適正な人材選定

インサイドセールス導入を成功させるための2つめの条件は、適正な人員を選定してアサインすることです。
つまり、誰を社内に置いてインサイドセールスを担当させるか、誰を外に出して訪問・商談・クロージングを担当させるかを決めるということです。
まずは個人のスキルを見極めるために適性検査などを用いて、各プロセスの業務に適正な人材をアサインします。
インサイドセールスに向いている人材は以下のようなスキルが欲しいところです。

①電話やメールでのコミュニケーションに長けている
②業務遂行能力がある
③継続力がある
④論理的思考能力がある

何故この4つのスキルが重要なのか、詳細は「インサイドセールス担当者の採用・育成を考える」をご覧ください。

運用の業務オペレーション・評価制度・管理方法を決める

最後のポイントは運用の業務オペレーション・人員評価制度・管理方法を決めることです。

①運用の業務オペレーション
1つめの条件で作成した業務プロセスの体系化、運用の業務オペレーションを明確に定めましょう。

②評価制度
インサイドセールスにおける評価制度については、成果ではなくプロセスを評価する制度にするのが適しています。
評価方法については、次章で解説します。

③管理方法
管理方法も重要です。目標と予実の差異の把握、PDCAをどう回すか、フィードバック体制の構築など運用フェーズの計画もしっかりと定めておきましょう。

インサイドセールスのKPI

続いて、インサイドセールスを行うに辺り、どのように評価するのか検討していきましょう。
インサイドセールスは一見単純業務に見えてしまうため、従業員のモチベーション維持が重要なポイントとなります。
売上向上のためだけのKPIを設定するのではなく、従業員に対しても適正な評価をすることができるKPIを設定することにより、モチベーションアップへと繋げることが出来ます。

量のKPI

担当者が未経験などの場合では、まずはコール数や資料送付数と言った達成が可能そうなKPIをもとに活動量を決め、徐々にその回数を増やしていき、業務に慣れてもらうようにします。また、ある程度経験のある担当者も、必要な成果を出すために目安となる過去の行動量を参考に「量のKPI」を算出するようにします。

①コール数
②資料送付数

質のKPI

続いて質のKPIです。
質の高いインサイドセールスとは、『受注につながる商談』が創出できているか否かです。『受注につながる商談』の創出にはBANTCH情報の取得が必要です。BANTCH情報を取得するために、以下の3つをKPIとして置くことがあります。

①コンタクト数(率)
②商談化件数(率)
③受注数(率)

詳細は「インサイドセールスとKPI ~人事評価編~」で解説していますので、是非ご覧ください。

インサイドセールスの採用と育成

最後にインサイドセールスの採用と育成についてです。
インサイドセールス経験者、特に自社製品と類似の領域の経験をもつ者を採用できるのが立ち上げも早いですし最も望ましいですが、採用にも一定の時間や費用が生じます。
社内での立ち上げ・リソースの有効活用を考えた場合には、営業で成果を出している人が最も好ましいと考えています。

「営業で成果を出している人を営業から外すのはかなり勇気がいる」そのようにお考えの企業様もいるとは思いますが、インサイドセールスはその実施方法(非対面方式)から、営業よりも多数の顧客と接することになります。
営業活動でしっかりと成果を出している人は、商談をどのようにすればうまくいくか成功法を知っています。そのノウハウを多数の見込み顧客に適用でき、見込み顧客の購入意欲が高まるとしたらかなりの成果につながります。

残念なことに、成果のあまり出せていない営業マンを、インサイドセールスに異動させる企業もしばしば見かけます。それは全くの逆効果です。成果の出し方をなかなか見だせない方が、インサイドセールスの立ち上げをやるとしても、やはり成功法がわからない状況のまま進めることになります。本人のモチベーション低下にもつながる可能性があります。成功事例を持った営業マンが立ち上げたときには、周りの人もそれに賛同しやすく、立ち上げ期には特に重要といえます。
成果を上げている営業マンが、インサイドセールスに移ることで、一時的に売上が下がってしまうデメリットもありますが、インサイドセールスの立ち上げ期に、成果につながる手法を知っている人がノウハウを持ち込むことのメリットの方が、長期的に見れば大きな成果を得られる可能性が高まるのです。

立上げメンバーが確定したら、次は外部からのインサイドセールス経験者採用のフェーズです。
ポイントとしては、インサイドセールスのチームの立ち上げ経験や、インサイドセールスを3年以上行っている方が望ましいです。
また、前述の適正な人材選定に併せて、以下のような特徴を持っている方はインサイドセールスに向いています。

①接客業を経験したことがある
②数と量をこなした経験がある
③論理的思考力を持っている

最後にインサイドセールスメンバーの教育についてです。
重要なのは、やはり目標設定です。
目標がないと、やるべきことや達成の基準がわかりませんのでモチベーションに関わります。
まず立ち上げ当初の場合は、頑張れば達成できる目標設定、例えば日頃の商談数や活動量の部分にフォーカスを当てます。
小さな成功体験を重ねていき、徐々にレベルの高い目標にシフトしてきます。
特に経験の浅い方、異業種の方などをアサインした場合には最初は1日頑張って、「何人のお客様としっかりと会話をして、何件の商談を取りましょう」、という小さな目標から。それが達成できるようになってきたら、徐々に件数を上げてく、または難易度の高い仕事を任せていきます。
最初に行ってはいけないのは、いきなり難しい目標設定をすることです。
乗り越え方も分からない状況の中で、自信を喪失しモチベーションが低下して、長続きしません。

【まとめ】インサイドセールスとは?

「インサイドセールス」の概要について、次の3つにまとめることができます。

インサイドセールスは営業部の仕事を切り分けて、内勤で行う営業である

インサイドセールスとは、営業部が行っていた仕事を分業化し、それぞれの機能を最適化していくことです。

インサイドセールスは戦略的営業手法である

インサイドセールスは、「科学的」かつ「組織的」な営業手法であることから、非常に戦略的な手法といえます。
「科学的」とは、分業によって行動が細分化されてログに残り、数値分析が可能になることを指します。
「組織的」とは、業務が標準化されることによって属人化されず、営業情報はデータベースで常に共有化されることを指します。
この科学的・組織的な面から、インサイドセールスには「営業情報データベース」が組織の資産として強化されていくという特徴も
あります。

インサイドセールス ≠ 業務アウトソース

インサイドセールスは、単に業務を外部にアウトソースすることではありません。「科学的」かつ「組織的」な営業を実現するための重要機能です。

インサイドセールス部門の職務
  • インサイドセールス部門の職務は、「データベースの整理、分析」 ×「リード醸成」です。
  • 「データべースの整理、分析」とは「行動」と「成果」のログや、ターゲット情報(業種、部門、規模など)がデータベースに着実に記録されるようメンテナンスをすることです。
    また、訪問営業が記録したログ(ヒアリング情報)が必要情報を満たしているか確認、整理します。さらに訪問済み顧客のデータベースを細かくメンテナンスし、管理を行います。例えば、不足情報の洗い出し、リストクレンジング、名寄せなどがあります。
  • 「リード醸成」とはマーケティングと連携し、リードを醸成します。営業に渡すかどうかの判断基軸に沿って、営業にリードを渡す、あるいは再度醸成します。記録された情報を分析し、最適な醸成施策を練っていきます。
スマタイロゴ

Written by...スマタイ編集部

スマタイの記事を制作している編集部です。
不定期でマーケティング、インサイドセールス、営業支援に関する最新の情報を発信していきます。

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